映画「ボヘミアン・ラプソディ」 フレディの退屈
ロックバンド・クイーンの伝記映画。
年末年始で帰省中の今日、両親と映画館で見てきました。
私は世代がずれておりクイーンについては何も知りませんでしたが、音楽も話の展開もアツく大いに楽しみました。
フレディの退屈
印象に残ったのは、あれだけ大活躍していたフレディが、退屈していたということ。
フレディの活動の原動力は退屈を打破したいという気持ちだったのだなあ。
以下うろ覚えですがフレディの発言。
フレディ「アルバム、ツアー、アルバム、ツアー……。同じことの繰り返しじゃないか」
同僚(誰だったか失念)「それがバンドだろ」
フレディ「俺は成長したいんだ」
(フレディがバンドを離れソロを始めるとき)
映画自体と無関係ですが、最近読んだ「暇と退屈の倫理学 増補新版 (homo Viator)」(國分功一郎著)により、私の人生観の整理が進みました。
いずれまとめたいと思いますが、ざっくり言えば
衣食住が確保される
↓
退屈する↔退屈しのぎをする(無限ループ)
↓
退屈せず生きるには、努めて何かに熱中しないといけない
という感じの内容。
そのため、フレディの退屈ぶりに自然と注意が向きました。
やはり退屈はああいう文化活動の原動力だなと認識。
まあ、あれだけ打ち込むには、十分な体力と能力(才能)があればこそ。
そうでない場合は挫折し、退屈↔退屈しのぎのループに引き戻されるのが現実。
ちなみに父の感想は「成功者にも苦労が多いなー。マイケル・ジャクソンもいろいろあって死んだし」というもの。
私は、そりゃ誰だって人生いろいろあるだろうなーくらいの印象でしたが。
私はクイーンのことに関して何も知らないのに対し、父は彼らの偉業を知っていたという予備知識の差が見方を変えたのでしょう。
一人の人間の感情と生き方をイキイキと描いた良い映画でした。